「もう俺達の夢を絶対に笑わせない!」
2024年10月、日本武道館、そこで感涙の涙を流しながら渾身のダンスパフォーマンスを見せる集団、それこそが『RAB』。
世界に名を轟かせていた彼らは、ある日なんの予告もなくその活動を止めた。
すべての動画は消去され、ネットからも痕跡は消えて。その説明をすることも、語ることもなく…。
だが、ネットのあちこちに残る『RAB』の動画やパフォーマンスに魅せられた者は確かに存在した。
本作の主人公である「旭屋ハルキ」もその一人。
映像の中の『RAB』に魅せられた彼は 、元々RABオタクだった同級生の「荒川コージ」と共に慣れないダンスを自己流ではじめようとした。
そのとき、ストリートで一人の中年に出会う。
そう、彼こそは『RAB』を支え続けた元マネージャーだった。
「RABが復活しないなら、俺達がRABになります!」
旭屋ハルキたちは熱い思いを胸に仲間を探すことに。
導かれるように集まったのが…現役テーマパークダンサーでオリンピックを目指していた男「皆守ワタリ」、ジェンダーにとらわれず生きる「REN」、そして人気Vtuberの中の人「マサヒコ」。
ついに集まった個性豊かな5人の仲間。
ダンス大会の出場、ショーケース出演などの活動を通じ、にわかに注目されるようになる。
そんな彼らの活動に合わせて徐々に注目を浴びだす「元祖RAB」であったが、各メンバーは未だ沈黙を続けていた。
ただ一人を除いて…。